ATMに行くのはちょっと待って!還付金等詐欺

還付金等詐欺「私、税務署の○○と申しますが、貴方様の税金が実際よりも多く徴収していたことがわかりました。誠に申し訳ございません。つきましては○円を還付させて頂きますので、還付金が振り込まれたかどうかを確認頂く為、ご足労ですが今すぐにATMに行っていただけますか」

こんな電話がかかってきたら、どう思いますか?

人間、お金を払えといわれるとためらいますが、お金をもらえる、しかももともと自分のお金だったのを返してもらえるとなると、相手の言うことをついつい疑うことなく、その指示に従ってしまうのではないでしょうか。

実はこれが「還付金詐欺」の手口なのです。

別名「かえします詐欺」でお金を騙し取られる人急増

還付金詐欺は別名「かえします詐欺」とも呼ばれていて、税金の払いすぎや高額医療費の還付などと、あたかもお役所からの連絡と思わせるような内容で詐欺にかけようとします。

「オレオレ詐欺」などは知れ渡っているので、「俺だよ俺」とかかってきても「その手は喰わない」と突っぱねる人は多くてもお役所から「貴方のお金を返します」といわれたらついついひっかかってしまうのです。でも、還付金であれば自分の口座に相手からお金が振り込まれるはずなのに、なぜ被害者は金を奪われてしまったのでしょうか

ATM操作に慣れない高齢者を狙う

こうした詐欺の被害者は高齢者が多く、ATMの扱いに不慣れな人が多いです。
それをいいことにATMの前に立たせて携帯電話でこんな指示を送るのです。

「右から二番目のマークを指で押して」「今から言う数字を押して」と、表示内容の説明はせずに指で押す位置や振込先の口座番号などを指示していくのです。
また、手の込んだことに、最初にATMの表示を日本語でなく英語に切り替えるように指示する詐欺師もいるそうです。老眼で読み取りにくい老人には日本語でもわかりづらいのに、英語だとまったく理解不能になるでしょう。

そして「税務署からこの金額を『振込み』するので」と奪い取る金額を入力させた後に「振込みする」という表示を押させるというわけです。これで詐欺師の用意した口座にまんまとお金が送金されてしまうのですね。

もしも還付金などが実際に発生したとしても、電話での連絡はまずありえません。必ず郵便で書面が送られてきますし、ATMに行って指示を受けるなど絶対ありません。こんな電話がかかってきたらすぐ警察に連絡しましょう。