エアコンの設定温度は最適にしないと無駄?【連載第05回】

エアコン28度昨年に続いて今年の夏も節電が求められ、エアコンの設定温度も「28度」に推奨されていますが、
なぜ「28度」なのか?
またエアコンの設定温度によって消費電力、そして電気代はどれだけ変わるのでしょうか?

まず、推奨設定温度の「28度」ですが、これは2005年の夏に打ち出された「クール・ビズ」の際に、1990年に比べてCO2を6%削減することを目標として算出された設定温度だったのです。

もちろん28度というのはCO2対策だけでなく、消費電力の節約にもなります。
エアコンの冷房設定温度を1度上げるだけでなんと10%も省エネできるのです。

以前の平均設定温度だった約26度に比較すると、28度では20%も節電できるというわけですね。

では電気代で考えてみましょう。

エアコンの機種や建物の断熱性能によっても多少異なりますが、LDK15畳程度と考えて外の気温が35度の場合、28度に設定すれば1時間の消費電力は1kw程です。

1kwは地域電力会社(東京電力・関西電力など)によっても少し変わりますが、平均すると22円くらいなので、1日8時間エアコンを使えば176円、1ヶ月で5,280円となります。

これが27度、26度というふうに設定温度を下げて使った場合は、
消費電力も10%、20%と高くなります。

「でも28度だと、やはり涼しくは感じない」とお思いの方には、設定温度はそのままで涼しさをアップするコツをご紹介しましょう。

■エアコンのフィルターを掃除して効率を上げる…
フィルターに埃が詰まっていると空気を取り込むのに余計な電力を食います。2週間に一度は掃除しましょう。

■風量は自動運転に…
強にしても弱にしてもあまり電力は変わりませんが、ずっと強にしておくよりも温度が高い間だけ強く、低くなれば弱くなる自動設定が一番効率的です。

■外気をさえぎる工夫をする…
ドアが開けっ放しになっていたり、窓ガラスからの熱い日差しがいっぱい入るようでは外気温の影響を多く受けて温度が上がってしまいます。ドアは開け閉めを最低限にするとか、窓には遮断熱カーテンやよしずなどを使って外気温をさえぎりましょう。

また、エアコンに扇風機を併用して空気を循環させれば感じる涼しさが増します。
「扇風機の電気代が余計にかかる」とお思いかもしれませんが、今や扇風機の節電能力はかなり向上しているので1時間1円かかるかどうかです。

これらの工夫をぜひ取り入れて、節電を実施すると共に快適な夏をお過ごし下さい。

【2012年8月12日 12時31分】

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